肌トラブルと化粧品シミについて

シミの原因は?

シミの原因

シミの原因はいろいろありますが、最も大きな要因は紫外線と言われています。これは、紫外線を浴びると、シミの元となるメラニン色素が過剰に作られ、角層に蓄積されてしまうためです。このため、シミ予防には、日やけを防ぐためのUVケアが大切です。
ただし、日やけ止めを塗るときや落とすときにゴシゴシ擦るのはNG。過度な刺激や摩擦もシミの原因となることがあります。タオルや衣類など、素肌に直接触れるものも、肌あたりの良い、やわらかいものを選びましょう。

紫外線だけでなく、加齢、喫煙などもシミの原因になります。喫煙は、血行を悪くするため、十分に栄養素が届かず、表皮の代謝が鈍くなり、ターンオーバーが乱れ、その結果、シミの元であるメラニン色素が蓄積しやすくなります。さらに、シミ予防に欠かせない栄養素ビタミンCを破壊してしまうのです。また、シミ予防のためにはビタミンCだけでなく、ビタミンB群、E、βカロテンなどの栄養素も必要ですが、偏った食事を続けて、これらの栄養素が不足するとシミができる一因となります。

また、肌に合わない化粧品を使用して肌荒れするなど、肌への刺激で炎症が起こった後にも、メラニン色素が過剰に生成され色素沈着しやすくなります。軽い刺激であっても繰り返し受けることで色素沈着につながるため、肌に刺激を与えないよう、肌のトラブルを未然に防ぐ事が大切です。

シミを作らないためには?

UVケア
【UV対策やスキンケア方法の改善のポイント】

紫外線は、天気や季節に関係なく1年中降り注いでいます。晴れの日はもちろん、曇りの日では晴れの日の約50%、雨の日でも30%以上の紫外線量となるので、どんな天気でも油断せずにUVケアすることが大切です。また、紫外線にはUVAとUVBの2種類があり、UVAはガラスやカーテンを通過して室内にも入り込んでいるため、屋内にいる時もUVケアするのが美肌への第一歩です。

日傘とサングラス
◆SPF、PAとは?

化粧品にはSPFやPAというものが書かれていますが、これが日やけ止め効果の指標です。SPFはUV-B、PAはUV-Aを防ぐ効果を表しています。SPFは数値が大きいほど、PAは+が多いほど高い効果が期待できます。

保湿ケアも、シミ予防のためには欠かせません。肌が乾燥すると、ターンオーバーが乱れてシミができやすい状態になります。化粧水や美容液、乳液などを重ね塗りする、高保湿タイプのスキンケア製品を使うなどの潤いケアを続けると、ターンオーバーが整った健やかな肌をキープすることができます。

【美白製品について】

シミやそばかすを作りたくない人は、美白※(メラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを防ぐ)有効成分が配合された薬用化粧品を使うことも効果的です。化粧品には、一般化粧品と医薬部外品である薬用化粧品があります。美白※(メラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを防ぐ)効果について記載されているのは、該当する薬用有効成分が配合された薬用化粧品のみなので、化粧品を選ぶときの目安にするのも一つの方法です。
ただし、肌が敏感な方の場合、美白のための有効成分がかえって肌に刺激となる場合があるため、肌負担の少ない低刺激な製品を選ぶことも大切です。まずはサンプルで試すなど、ご自身の肌に合ったものをお選びください。

美白製品
【シミを防ぐ生活習慣】

また、シミを防ぐには生活習慣の見直しも大切です。早寝早起きを心がけ十分な睡眠をとりましょう。ストレスをためすぎないために気分転換することも必要です。食事は、ビタミンを多く含む野菜を意識して摂るとともに、特定の食材に偏らないようにまんべんなく食べましょう。とくにビタミンCは、シミの原因であるメラニン色素の生成を抑えたりコラーゲンの生成を助けたりする働きなどが期待できます。

シミの治療にはどのようなものがあるのか?

皮膚科や美容外科など、シミの治療を行う医療機関もあります。治療法は内服薬や外用薬のほかに、レーザー治療があります。これは、レーザー光線を照射して、シミのメラニン色素のみに反応させて取り除く治療法です。照射後はシミがカサブタになって数日後にはがれます。シミの大きさや色の濃さなどにより個人差があり、シミの種類によってはレーザー治療で十分効果が得られないこともあるため、まずは医療機関でよく相談することが大切です。

医療機関でよく相談

その他のシミ治療として、ケミカルピーリングという方法があります。これは、素肌に薬剤を塗り、メラニン色素を含んだ古い角質を取り除く方法です。ケミカルピーリングの後は、キメが整い、ハリ・ツヤのある健康的な肌に導かれるため、エイジングケア※(年齢に応じたお手入れ)としても人気です。医療行為であるケミカルピーリングは、医療機関で受けることができます。

なお、レーザー治療やケミカルピーリングを行うと、一時的に角層が薄くなるため、刺激を受けやすくなり、紫外線に当たると痕が残りやすくなります。これらの治療後1週間ぐらいは、いつもより念入りにUVケアをして紫外線から肌を守り、低刺激なスキンケア製品を使うなど、肌に負担をかけないようにすることが大切です。