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アトピー性皮膚炎の原因

「アトピー性皮膚炎」とはかゆみを伴う湿疹が中心で、良くなったり・悪くなったりを慢性的に繰り返す皮膚炎です。

原因としてはアレルギーを起こしやすい体質的なもの(アトピー素因)と、さまざまな増悪因子(外的要因)が絡んで発症すると考えられています。

アトピー性皮膚炎を発症させたり、悪化させたりする因子は、以下のように、身体的要因と環境的要因に分類できます。

増悪要因

アトピー性皮膚炎に悩む肌の特徴

皮膚が乾燥しやすい(水分保持能力の低下)傾向があります。乾燥を繰り返した結果バリア機能が低下し、外界からの異物・刺激が侵入しやすい状態です。

通常なら防護できるはずのアレルゲンや細菌などが侵入し、炎症を起こしてしまうため、かゆみを生じやすくなります。バリア機能が低下していると水分も蒸散しやすいので、さらに乾燥が進み炎症やかゆみが増してしまう悪循環に陥りがちです。
こういった状態を改善するためには、治療と同時に適切なスキンケアが必要となります。

季節による症状の変化

季節によってかゆみが増し、調子が悪くなることがあります。
たとえば、夏場の汗、冬なら空気の乾燥などです。調子が悪い時は、普段使用できている低刺激性で肌に合う化粧品でも、刺激を感じることがあります。
その場合は、化粧品の使用を止め、ぬるま湯での洗顔のみにしていただくことを、おすすめします。洗顔の後は、ワセリンなどの保湿剤を使いましょう。

ワセリン

アトピー性皮膚炎がある場合の
化粧品の使い方

まずは治療が最優先ですが、薬を使って症状がよくなったときは、スキンケアが重要な鍵を握ります。
アトピー性皮膚炎治療のガイドラインにおいても、薬物療法や原因の検索と対策とともに毎日のスキンケア<洗浄と保湿>が治療の柱となっています。

  • Step.1

    洗浄

    皮膚を清潔に保つことは、症状を悪化させない第一歩です。ただし、肌に刺激を与えないよう、やさしく洗うことが大切です。

    肌に負担をかけない洗顔

    • 1. 手のひらで十分に泡立てる

      洗顔料は泡となって汚れを包み込んで除去します。泡立てが不十分だと洗浄力が低下。また、泡は肌を守るクッションの役割も果たしています。

    • 2. 強くこすりすぎない

      手のひらを使って泡で包み込むようにやさしく洗うのが基本。つい手がいってしまう頬は、洗いすぎる傾向があるので、軽くなでる程度に。

    • 3. すすぎはぬるま湯で20回が目安

      すすぎが不十分だと界面活性剤が残って一時的にpHがアルカリ側に傾き、刺激に対して無防備に。また、すすぎ過ぎると皮脂膜が失われます。

      ※泡洗顔料(アクセーヌ リセットウォッシュ)のすすぎ回数は、10回~15回程度が適当。

  • Step.2

    保湿

    皮膚が乾燥することで、かゆみが悪化するので、毎日のスキンケアでしっかりと保湿するように心がけてください。炎症がしずまった場合は、保湿剤を使って潤いを与えることで、かゆみを防ぐことができます。

  • Step.3

    紫外線ケア

    アトピー性皮膚炎に悩む肌は、紫外線に弱いのが特徴です。症状がひどい時は、強い日ざしは極力避けてお過ごしください。症状が治まっている場合も紫外線対策は万全に。肌に負担のない日やけ止めを使用する、帽子を使って物理的に紫外線をカットするなどの工夫を心がけてください。

  • Step.4

    メイクアップ

    症状がある時には、できればメイクアップを控えたいものですが、身だしなみ・マナーとして必要な場面はしばしばあります。医師の許可を得て、肌が乾燥しにくい低刺激のものを選んで使用してください。

アトピー性皮膚炎と
上手につきあうためのQ&A

Q1

症状が強いときのお化粧は?

赤みやかゆみなどの炎症がある時は、どんな化粧品を使っても刺激を感じやすくなっているので、基本的に化粧品の使用は中止しましょう。皮膚科での適切な治療の後、調子がよくなって医師の許可を得れば、化粧品でのスキンケアを再開することができます。(最小限のスキンケアとして、医師よりぬるま湯洗顔とワセリンなどの保護剤を使うことを指導されることもあります。)

Q2

薬と化粧品の併用はできる?

薬に関しては皮膚科専門医の指示に従ってください。化粧品は炎症が落ち着いてから、様子をみながら使い始めることをおすすめします。重ねづけしてもよいのか、患部と他の場所で塗り分けた方がよいのかなど、医師と十分にご相談ください。

Q3

新しい化粧品にトライするとき・再開するときの注意点は?

必ず肌の調子の良いときに、1品ずつ試しましょう。複数の製品を同時に試すと、トラブルがあった場合、どの製品が原因で調子が悪くなったかわからなくなってしまいます。
1品ずつお試しいただくなかで、肌に合った製品を見つけていきましょう。

Q4

日常生活で悪化要因を避けるためには?

【化粧品以外も肌にふれるものに要注意】下着やストッキングは刺激のない、なめらかな肌触りのものを選びましょう。動物の毛をつかったセーターなどは、チクチクしてアトピー性皮膚炎を悪化させやすいので気をつけて。また、衣類の洗濯用洗剤なども刺激になる場合があります。すすぎは十分に行いましょう。

【栄養のバランスに気をつける】特定のものを食べてアトピー性皮膚炎が悪化する場合は、その原因となる食物を口にするべきではありません。
しかし、身体に必要な栄養素は皮膚の代謝にも重要なので、不足すると状態が悪くなることもあります。
栄養のバランスに気をつけ、極端な食事制限は避けるほうがよいでしょう。

【部屋は清潔にする】 ダニやハウスダストもアトピー性皮膚炎の、環境的な悪化要因のひとつです。部屋の風通しをよくし、室内はこまめに掃除する、ダニの発生しやすい布製のソファや畳の上のカーペットを使わないなど、気をつけましょう。

【ストレスをうまく解消】精神的なストレスが悪化要因となることもしばしばあります。
適度な運動やリラックスを心がけて、ストレスをため込まないようにしましょう。